突発性難聴の症状?治療は時間勝負…少しでも早い受診を!

急な発熱や嘔吐の症状があれば、すぐに病院へ行く人が多いと思います。しかし、急な耳の異常ですぐに病院を受診する人はどれくらい居るでしょうか。今回は、怖い病気…突発性難聴の症状や治療法についてお話していきたいと思います。

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突発性難聴ってどんな病気?

難聴のことを知っている人はたくさんいるでしょう。突発性難聴のことを知っている人はどれくらいいるでしょうか。突発性ということで、急になるということは想像がつくと思いますが、治る病気かどうかご存知ですか?

突発性難聴の症状は、耳鳴りや吐き気、めまい、耳の聞こえの悪さです。突然耳に膜が張ったような違和感がある、顔半分が重たいような感覚がある。人の話し声が歪んで聴こえるなど…人によって症状が様々です。

一般的には50~60代の方が多い病気です。性別による差はありません。あくまで50~60代の方が多いというだけで、他の年代の方がかからないという訳ではありません。子どももなりますし、妊娠中、授乳中の方もかかります。

どうして突発性難聴になるの?その原因は?

症状が分かったところで、この病気の原因についてです。実は、突発性難聴は厚生労働省の特定疾患に指定されている難病です。そして、病気の原因ははっきりとわかっていないのです。

この病気になったほとんどの方が大きなストレスを抱えている、過労や疲れを感じているということだけが分かっています。睡眠などの生活習慣や食生活が関係あるのでは?と言われているものの、詳しいことはなにもわかっていないのです。

そして、悲しいことに必ず治る病気ではありません。この突発性難聴にかかった方のうち、完治するのは1/3ほど。残りの1/3は改善するものの、後遺症(耳鳴りやめまい)が残る方。残り1/3は改善せず、耳の聞こえが元に戻ることはありません。特に、高音の難聴は治療が難しいと言われています。

病気の原因は、内耳の血液循環不全。もし、手術を行ったとしても聴力は改善しません。

少しでも早い受診を!治療法について

先ほど、説明した通り…突発性難聴は、必ず完治する病気ではありません。しかし、治療が早ければ症状を食い止めることができます。疑わしい症状が出た場合、少しでも早い受診が大事なことなのです。

診断は、問診や聴力検査、血液検査やレントゲン、MRIなどをします。一見、血液検査やレントゲン、MRIなどは無関係な検査かと思いがちですが、他の病気と鑑別するために検査を行う医療機関が多いです。

突発性難聴の症状が重度の場合、入院しての治療となります。主に点滴治療を行います。期間としては、だいたい1週間~10日ほど。ステロイド剤や血行促進剤、ビタミン剤などを点滴や服用します。

妊婦の方や授乳中の方も少しでも早い治療が必要です。胎児や乳児に影響の出ない安全が確認されている薬もあります。産婦人科医と相談し、治療を行いましょう。

症状によっては、点滴治療のみならず高圧酸素療法や星状神経節(せいじょうしんけいえつ)ブロックを行う場合もあります。高圧酸素療法とは、大気圧より高い気圧環境の中で横になり、高濃度の酸素を吸入することで病気を改善する装置です。

突発性難聴の場合、保険適応で受けられます。しかし、小さなクリニックに設置してあることは少なく…なかなか大きな病院以外で治療出来ないのが難点。

星状神経節ブロックは、首元にある内耳神経の血管を注射により拡張させ、血流の改善を行います。注射自体の痛みは少ないですが、麻酔薬を注入する際の鈍い痛みがあります。1回の注射で効果が出ることは少なく、何度も注射を行う必要があります。

回数に関しては個人差が多く、10~30回くらい打つと改善する人が多いということです。また、神経節ブロックは技術が高く…大きな病院かペインクリニックを受診して治療を行うことをおすすめします。

病院以外の治療では、針治療があります。病院で治療を行ったものの、あまり効果が得られず…針治療を行うと症状が改善したという人も。病院での治療がまず一番ですが、針治療を受けてみるのもいいかと思います。

まとめ

とにかく、突発性難聴と疑わしい時は耳鼻科あるいは大きな病院の受診を…。聴力の回復に関わります!また、疑わしい症状がある方が周りにいるときは、ぜひ受診をすすめてあげてくださいね。

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